佐久間健吉氏のこと

 前のコメントにも書いたとおり,被告国筆頭指定代理人佐久間健吉氏(いわゆる訟務検事 法務大臣官房審議官 因みに,お父様は高名な裁判官だったらしい)は,元新潟地裁判事補で

http://www.jca.apc.org/cpr/nl11/takasima.html

新潟刑務所への証拠保全
(受刑者凌虐事件)について

の証拠保全の決定・執行をしてくれた。

 また,統一協会(青春を返せ訴訟)の証拠保全も決定・執行してくれた。(第2SK−者・金−マニュアルのポイント)と題するビデオテープは佐久間裁判官によって領置され,後日,裁判所で当該ビデオを鑑賞した。同ビデオのガサ・押収は画期的な成果であり,今日でも訴訟史において燦然と輝いている(被保全者立会人が「もうビデオはありません」といった際,視線がうつろで虚空をさまよっていたので瞬間的に「ウソ!!」と見抜き,当職が部屋のあちこちをガサしたら白色の敷物をした祭壇の下に問題のビデオが隠されていた)。 

 その後,佐久間氏はどこかに転勤されたのだが,「新潟地裁では,さんざん勉強させてもらいました」との言葉を置きみやげにしたとのことであった。

 佐久間さんと顔と顔を合わせるのは,12年ぶりだろうと思う。
 新潟地裁勤務当時佐久間さんは,眉目秀麗・紅顔(厚顔ではない)の青年裁判官であった(ただし,髪の毛はなぜか秋山和慶先生みたいにピュアホワイト)。

 久しぶり(約12年ぶり?)にお会いしたところ,当時のフサフサのボリューム感ある髪型が多少変形していた(人のことは言えない)。出世されて貫禄がついたと思ったら,何か恐縮した様子の立ち居振る舞いであった(被告 国は,2番手被告として訴状に掲載したのだが,当初,目立たないように壁の方に敷設したパイプ椅子に座っていた。「佐久間さん,2番手被告の代理人なんだから,ラウンドテーブルの椅子に座ってください。」と要請したところ,そうしてくれた。)
 12年ぶりに遇うとお互い「青年法律家」から,「中年法律家」への過渡期にあるらしく,<歳をとるのは素敵なことです。そうじゃないですか♪>という中島みゆきの曲が頭の中で流れた。
 佐久間氏が青法協会員かどうかは分からないが(たぶん違う),当職は青年法律家協会会員(新潟支部会計担当)なので,定義上必然的に「青年」のままなのだ。
 因みに,青法協新潟支部長の宮本裕将弁護士(1年だけ裁判官をやった)に「先生には役不足の感がありますが,「事務局長」をお願いします」と要請したら,快諾してくれた。この間の佐渡の青法協集会で,公安調査庁が嗅ぎ回っていたのにだいぶご立腹の様子で,「俺の思想を調査したいのならいつでも事務所に来てくれ。3日3晩酒飲んで俺の思想を語り尽くしてやる」と息巻いていた(宮本先生は,穏健な人権派アンパンマンに少し似ている)。

明日の予定について

 お知らせしたとおり,11月15日午前11時から新潟地方裁判所(本庁)において,新潟水俣病第3次訴訟の事前協議があります。
 裁判所から特に論題等の予告はありませんが,第1回弁論の持ち方,答弁書の提出期限,今後の期日の事前指定等が話し合われと思われるます。
 打合せの結果等は,差し支えない範囲でこのブログに速やかに掲載します。
 なお,プレス各位に対するお願いですが,当職は午後から来客・出張等がありますので,電話や訪問による取材は,ご遠慮下さるようお願いします。

追加提訴,訴状受理の件

 新潟水俣病第3次訴訟について,11月8日午後4時前,新潟地方裁判所(本庁)に訴状を提出し受理されました(事件番号 新潟地方裁判所平成19年(ワ)第752号)。
 原告は,新潟市内に在住する50代の女性です。

 現在は,先行訴訟(原告12名)と別事件の扱いですが,遠からず併合決定がなされると思われます。
 訴状の内容は,先行訴訟と全く同様であり,被告は昭和電工株式会社,国,新潟県です。国代表者法務大臣の氏名を「鳩山邦夫」にしたこと,原告が1名なので「原告ら,各原告」等の表現を訂正したこと等以外変更はありません。
 なお,代理人弁護士が新たに1名加わり,現在の弁護団は,私を含め7名です。

 請求内容は,
1 未払い年金相当額につき   3936万1600円
2 損害賠償金につき   1200万円
3 死亡時の支払金につき 500万円
合計5636万1600円
 上記の他に,「平成21年3月末日から原告が死亡するに至るまで毎年142万8100円の年金を支払え」との請求もあります。

一部報道について

 新潟水俣病第三次訴訟に関し,一部の報道機関により,「県に対する訴えを取り下げる方向で検討していることが分かりました」との報道があった様子です。
 本件訴訟は,相当期間の準備検討を経て本年4月26日に提訴されたものです。
 その間,原告その他事件関係者と会合を重ねており,そのような議論の過程で,「県に対する訴えを取り下げることも検討すべきだ」という意見もありました。
 これらの意見を踏まえ,最近弁護団会議を開きましたが,「性急に結論を出すべき問題ではない」との結論に至りました。
 本件については,近々追加提訴の予定ですが,新潟県を被告とすることに変わりはありません。
 当該報道に関しては,以上の説明からお分かりのとおり,真意が正しく伝えられていない点があると考えております。
            新潟水俣病第3次訴訟
                弁護団長 弁護士 高島 章

第1回期日

 11月15日午前11時からは,正式な弁論は開かれないこととなりました。原告・各被告が会議室等で参集し,今後の手続進行等に関して打ち合わせをします。
 恐らく,マスメディアには非公開となると思われます。
 第2回弁論として予定されていた12月20日午前11時が第1回期日になると思われます。